「ご飯やパンを食べない」「甘いものを食べない」など、自己流の糖質制限をしている人が多いのではないでしょうか。
しかし見様見真似でやってみても、なかなか続けられなかったり、効果が実感できなかったりしますよね。
そこで今回は、管理栄養士の菊地めぐみさんに「糖質制限の基本」について解説していただきました
糖質制限の基本的なやり方
食べてもいいタンパク質や脂質の量
糖質制限ダイエットの基本
糖質制限を始めるときは、1日に摂ってもいい糖質量を決めるところから始めてみてください。自分で決めた糖質摂取量に合わせて食事を選ぶことで、ある程度自由に食事を楽しめます。
シンプルに糖質を摂らない「断糖」という方法も間違いではありません。しかし最初からいきなり「断糖」するのはむずしいので、まずはゆる〜く糖質をオフしていくことから始めてみましょう。
糖質制限のレベル | 1日の糖質量の目安 | 1食の糖質量の目安 |
ゆるめの糖質制限 | 60〜130g | 20〜40g |
少し厳しい糖質制限 | 60g以下 | 20g以下 |
断糖 | 15〜20g | 5g以下 |
上記の表を参考に、レベルに合わせて自分にとって無理のない範囲で少しずつ1日の糖質量を減らしてみてください。そうすることで、自然と正しい糖質制限が身に付きます。
ご飯やパンは糖質がさまざまな食材の中でも糖質が高いもののひとつ。主食も1日の摂取量に合わせて調整してみましょう。
ご飯(お茶碗1杯分) | パン(6枚切りの食パン1枚分) |
糖質 約50g | 糖質 約30g |
ご飯は茶碗1杯で糖質量は約50g。実はゆるめの糖質制限だとしても1杯食べるとすぐに1日の摂取目安量を超えてしまいます。
糖質制限のレベル | ご飯 | パン |
ゆるめの糖質制限 | 茶碗に8割くらい | 6枚切り1枚 |
少し厳しい糖質制限 | 茶碗に半分くらい | 8枚切り1枚 |
断糖 | 1〜2食は食べない | 1〜2食は食べない |
ご飯やパンを食べるなら、残りのおかずは糖質を含まないものを選ぶのがポイント。野菜や調味料にも意外と糖質は含まれるので、おかず選びも少し糖質オフを考えて選びましょう。
断糖をするのであれば毎食ご飯やパンを食べるのはやめて、1食程度に抑えるのがよいでしょう。
糖質制限では、肉料理などのカロリーが高そうな料理でも、低糖質なものなら食べても大丈夫です。
低糖質おかずのレシピもたくさんあるので、ご飯やパンを食べなくても満足感が得られます。
ただし、過剰に食べ過ぎてしまうと体重を減らすことはできないので注意してくださいね。
ゆるめの糖質制限でも、十分にダイエット効果は期待できます。自分にとって無理のない範囲で、糖質制限を続けてみてくださいね。
ダイエット目的なら、まずはゆるめの糖質制限から始めてみるのがおすすめです。断糖までめざす必要はないので、少しずつ糖質制限の食事内容を体に慣らしていきましょう。
ゆるめの糖質制限でも、糖質依存がなくなれば糖質の多い食べ物を求めなくなります。それだけでも体がすっきりしてくるので、少しずつ糖質の摂取量を減らしてみてくださいね。
早く結果を出したい、または甘いものへの依存が強い人は、レベルの高い「断糖」からスタートしてもいいかもしれません。厳しければ厳しいほど、糖質制限ダイエットの結果は早く出てきます。
ただし、どんなダイエットも続けることが大切。断糖をするなら期限を決めて集中的に行い、そのあとは徐々にゆるめの糖質制限に移行すると無理なく続けやすいでしょう。
また、早く結果を出したいからといって無理な糖質制限を続けるのはなるべく避けましょう。自分の体と相談しながら進めることも大切です。
自分自身の身体を客観視して、どこに変化が出ているのかきちんとチェックしてみてください。
自分のちょっとした変化にはなかなか気付けないもの。例えばお腹の肉を落としたい人は、お腹ばかりチェックして他の部位に変化が出ていることを見逃しがちです。
結果がついてこないと、糖質制限を続けるモチベーションが保てませんよね。自分自身の体のちょっとした変化を大切に、目標達成に向けて糖質制限を続けてみてください。
糖質制限がどこまでできるかは、体質によって異なります。はじめて糖質制限にチャレンジする人はまずはゆるめの糖質制限から始めてみて、自分にとって適正な糖質量を判断してみましょう。
ゆるめの糖質制限でも、少しずつ糖質依存から抜けて糖質を欲しない体に変化していきます。続ければ続けるほど結果が出るので、まずは無理のない範囲で糖質制限を続けてみてくださいね。
糖質制限をするときは自分自身に合った1日の糖質摂取量を決める
カロリーを気にせず、タンパク質や脂質でも糖質制限中は食べてOK
無理のない糖質制限を継続することが大切
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