オンラインイベント

内診がトラウマでも婦人科へ行くべき?婦人科へ行くタイミングや症状とは?

フェイスブック ツイッター ライン
 

「婦人科へ行くのは抵抗がある」「内診がトラウマで行きたくない」などの理由から、婦人科に苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。

とくに45〜50歳台になると身体の変化を感じやすいのに、「忙しい」「恥ずかしい」と婦人科へ行くのを後回しにしてしまいがちです。

しかし定期的に婦人科で検診を受けないと、重大な病気で死に至るケースもあります。そこで今回は、婦人科医の宮本先生に「オトナ女子の婦人科との付き合い方」についてお話を伺いました。

この記事でわかること

内診がトラウマでも検診へ行くべき理由
婦人科検診へ行くべきタイミング
こんな症状で婦人科に相談しても大丈夫?

内診がトラウマでも検診へ行くべき理由

45〜50歳台の女性は、ホルモンの影響によって身体の変化を感じやすい世代です。「恥ずかしい」「抵抗がある」という人でも、検診を受けずに放って置くと重大な病気が進行し、死亡してしまう可能性もあります。

子宮頸がんのリスク

子宮頸がんとは、子宮の入り口近くにできる女性特有のがんです。

子宮頸がんになる人は20代後半から増加し、30代後半〜40代が多くなります。主に性交渉による「ヒトパピローマウイルス(HPV)」感染が原因で、初期は症状がなく、自分で気付くことは困難です。

早期のうちに治療すれば90%以上助かることが分かっていますが、進行するにつれて死亡リスクは高まります。

HPVワクチン接種を受けた人でも子宮頸がん検診を定期的に受けることが望ましいとされています。2022年4月よりHPVワクチンの接種推奨が再開され、接種推奨を控えている間に打ちそびれた世代の女子(1997年から2005年生まれ)にも追加で公費助成が出ることになりました。

しかし、今まで接種推奨を控えていたり男性の接種にはまだ助成は出ない等の影響から、海外と比較しても日本のHPVワクチン接種率は依然低く、HPVに知らないうちに感染している方も少なくないのが現状です。

HPVワクチンにはすでに感染しているHPVを排除したり、がんの進行を遅らせたりする効果はないので、20代以降の女性は定期的に検診を受けることが大切です。

なので20代以降の性交経験のある女性は定期的に検診を受けることが大切なのです。HPVワクチンにはすでに感染しているHPVを排除したり、がんの進行を遅らせたりする効果はないですが新しい感染を防ぐ効果が期待できます。

子宮体がんのリスク

40代以降になると「子宮体がん」の発生率が高くなります。

「子宮体がん」は子宮の内側にある内膜部分にできるがんで、20代で発生することはほとんどありません。とくに妊娠・出産を経験していない女性や、肥満の女性に多いことが分かっています。

不正出血をきっかけに発見されることが多く、早めに治療すれば死亡リスクは下げられます。しかし「内診が恥ずかしいから」「トラウマがあるから」といって婦人科に行かないと、どんどん進行して死亡リスクが上がってしまうでしょう。

大きな病気が隠れていることも

「不正出血」「めまいや発汗」など、更年期障害と思われがちなちょっとした症状に大きな病気が隠れていることもあります。

とくに更年期の女性は「これくらいなら我慢かな」「病院に行くほどでもない」と我慢したり、「どうせ更年期障害なだけでしょう」といって大きな病気を見逃してしまいがちです。

▼更年期に似た病気

  • 悪性貧血
  • 甲状腺の異常
  • 脳下垂体異常
  • 褐色細胞胞腫
  • 副腎皮質機能低下症
  • 白血病
  • その他

内診へのトラウマや恥ずかしいからといって、婦人科を避けていると本当に死に至るケースもあります。婦人科は些細なことでも相談に乗ってくれるので、少しでも不安に感じるときは早めに検査を受けることが大切です。

婦人科検診に行くタイミングとは?

女性は、大人になったら定期的に婦人科とお付き合いして、健康を維持していくことが大切です。検査をして早期に気付けば、病気が進行する前にしっかり治療できます。

自治体から案内が来たら検診に行こう

子宮頸がん検診は、健康増進法第19条の2に基づく健康増進事業として各自治体が実施しています。

自治体によって無料または安く検診が受けられるので、案内が来たら検診へ行くようにするのがおすすめです。自費で子宮がん検診を受けると5,000〜10,000円ほどかかってしまうので、自治体の補助をチェックしておくとよいでしょう。

子宮頸がん検診のタイミングは自治体によって異なりますが、2年に1回や5年に1回のタイミングで案内やクーポンなどが届きます。各自治体のHPや広報誌に詳しく掲載されているので、お住まいの市町村はどうなっているのか確認しておくと良いですね。

自分の自治体はいつ?検診のタイミングを確認しよう

子宮頸がん検診のタイミングや頻度、費用は自治体によって異なります。

自治体によっては「案内はないけど申請すれば受けられる」というケースも存在します。ホームページを見てもわからないときは、役所で聞いてみるといいでしょう。

子宮頸がん検診は2年に1回受けるのがおすすめ

子宮頸がん検診は「5年に1回」という自治体が多いのですが、医学的には「2年に1回」が望ましいと考えられています。毎年受けることができると更に良いです。

自治体の補助が出ない地域にお住まい場合は、自分の身体をケアするためにお金をかけても子宮頸がん検診を受けるのがベスト。「毎回受けて陰性だから大丈夫だろう」「今回は忙しいからサボってもいいや」という油断は禁物です。

実例として、毎年子宮がん検診を受けて陰性だった女性が、3〜4年ほど受けない間に子宮頸がんが進行して亡くなってしまったケースも存在します。恐らく知らない間にHPVにすでに感染していていて、発症したばかりの初期の段階の頃に検診に行かなかったのかもしれません。

また、人間が検査を行う以上、100%正確な検査結果を出すのは難しいので、毎回陰性だったとしても定期的に検診へ行っておくと安心です。たまたま病変部位が検体として採取されなかった場合も0ではないですので。

人間の体は日々変化していくのでできるだけ定期的に子宮頸がん検診を受けるようにしてみてくださいね。

こんなことでも大丈夫?婦人科へ行ったほうがいい症状

不正出血や生理不順など、ちょっとした症状でも重大な病気につながる場合があります。更年期の女性も「更年期だから」と油断せず、できるだけ早く婦人科の先生に相談することが大切です。

生理不順や不正出血が起こったとき

生理不順や不正出血が気になるときは、婦人科に相談してみてください。

少量の不正出血が続く場合は、ホルモン剤を使ってることもできますし、不正出血は子宮体がんの初期症状であることも考えられるので、油断せず婦人科を受診するようにしましょう。

自治体による補助が出ない時期でも、症状があれば保険適応で検査が受けられます。生理不順や不正出血をきっかけに、婦人科へ定期的に通うようにするのもおすすめです。

膣に違和感を感じるとき

女性ホルモンが減り始めると、膣に違和感を感じたり、痛み、かゆみなどの症状がでることがあります。

膣に違和感を感じるときは、女性ホルモンの減少による「萎縮性腟炎」の可能性もあります。恥ずかしいことではないので、我慢せず婦人科の先生に相談してみてください。

「更年期障害かも」と感じるとき

「更年期かも」と油断して、大きな病気を見逃してしまうのが最も怖いケース。

実例としては「更年期障害だと思ったら悪性リンパ腫だった」という患者さんもいらっしゃいました。動悸・息切れや寝汗の症状を更年期障害だと思い、何ヶ月も放置してしまったのです。

とうとう自転車がこげなくなって、婦人科を受診されました。もっと受診が遅くなれば更に重症化していたかもしれません。更年期障害は更年期のご年齢に症状が出現し、症状の原因となる疾患がないことが確認されて、初めて更年期障害と診断されるものです。

更年期の症状は、ホルモン補充療法や漢方などで改善可能です。生理の不調やホットフラッシュなどの症状はもちろん、イライラや不安感など心の不調があるときも、気軽に婦人科の先生に相談してみてくださいね。

内診がトラウマでも死ぬよりはマシ!オトナ女子は定期的に婦人科へ行こう

「検診が恥ずかしい」「内診のトラウマがある」などで、婦人科に抵抗があることは医師も認識していますし、診察時に声かけをする、触れ方に注意するなど最大限の配慮はさせていただきます。

定期的に婦人科を受診して、病気を早めに見つければ、ほとんどの人は婦人科の重大な疾患で苦しまずに済むのです。

特に40代以上のオトナ女子世代は女性ホルモンの変動が激しいので、何かしらの症状が起こってもおかしくありません。「こんなこと」と思うような症状に重大な病気が隠れている場合もあるので、定期的に婦人科とお付き合いして健康を維持しましょうね。

この記事でわかったこと

子宮頸がんや子宮体がんなどの発見が遅いと死に至るケースがある
自治体の案内が来たら子宮頸がん検診へ行くのがおすすめ
「こんなこと」と思うような症状でも婦人科に相談してOK

最終更新日:2022.02.15

この記事の監修者

宮本 亜希子先生

・東京美容外科 婦人科医
・日本産婦人科学会 認定専門医
・日本女性心身医学会
・日本生殖医学会
・PILLクリニック新宿(2022年4月開院予定)院長

記事を見る→

関連記事
新着記事