オンラインイベント

女性が気をつけたい病気とは?女性ホルモンや生理の疑問を婦人科医が解説

フェイスブック ツイッター ライン
 

生理の不調や女性ホルモンの減少など、多くの女性が身体に不安を抱えているもの。

しかし「誰にも相談できない」「婦人科は抵抗がある」などの理由で、不調があるのに我慢している人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、婦人科医の宮本先生に「女性が気をつけたい不調」についてお話していただきました。

この記事でわかること

オトナ女子が気をつけたい病気とは?
40代前半の女性ホルモン減少は危険?
妊娠・出産しないうちはピルを飲んだほうがいい?

45歳以上の女性が気をつけたい病気は「子宮体がん」

子宮の入り口にできる「子宮頸がん」については20代以降から気をつけなければなりません。しかし40歳以上になったら、子宮の奥にできる「子宮体がん」のリスクも高まります。

「子宮体がん」になりやすい人の特徴

子宮体がんは、子宮の内側にある内膜に多く発生するがんです。

子宮内膜は生理でその都度厚くなって剥がれ落ちてを繰り返しています。更年期前の女性ならそれほど心配ありませんが、40代から50代にかけて増えていくので、更年期世代の女性は特に注意が必要です。

子宮体がんは、発生しやすい人の特徴が分かっています。

▼子宮体がんになりやすい人

  • 40歳以上
  • 妊娠・出産経験がない(=月経回数が多い)
  • 肥満

子宮体がんは早期の段階で不正出血を起こすことが多く、早期発見できれば高確率で治療可能です。出産経験がない40歳以上の女性で、肥満気味の人は、不正出血を見逃さないようにしてください。

不正出血があったら迷わず婦人科へ

40代以上の女性はホルモンバランスの変動が激しく、いつ何が起こってもおかしくありません。

子宮体がんの初期症状は不正出血なので、不正出血があるときは面倒くさがらずに婦人科で検査を受けましょう。症状があれば、さまざまな検査が保険適用になります。

閉経が早すぎるときは要注意

40代前半以前で女性ホルモン減少や閉経が見られる場合、女性ホルモンを補う治療が必要です。妊娠・出産予定がないからといって「生理が早く終わってラッキー」というわけではありません。

40代前半の閉経は骨粗しょう症リスクを高める

閉経が早すぎると、骨粗しょう症のリスクが高まります。

ダイエットやボディメイクに関心の高い人は、40代前半で生理が止まりがちです。熱心にスポーツに取り組んでいる人も、体脂肪の絞りすぎによって生理が早く止まってしまうケースがあります。

骨粗しょう症とは、骨の代謝バランスが崩れてもろくなってしまう状態のこと。容易に骨折しやすくなるため、エクササイズやスポーツが続けられなくなるだけでなく、将来のQOL低下や寝たきりリスクにつながります。

40代前半の女性ホルモン減少は治療しよう

45歳よりも前に生理が止まってしまったら、婦人科を受診しましょう。

早めの閉経は骨粗しょう症だけでなく、コレステロール値上昇や膣の乾燥・萎縮など多くのデメリットがあります。生理が完全に止まっていなくても、生理不順になりはじめたら婦人科に相談することが大切です。

妊娠・出産を望まないならピル服用がおすすめ

10〜30代の間で妊娠・出産を望まない期間は、ピルを使って排卵を止めることも検討してください。ピルには女性ホルモンが含まれているので、月経周期を整えるためにも効果的です。

ピルを飲むメリット

妊娠・出産を望まない女性は、ピルを飲むことで多くのメリットが得られます。

▼ピルを飲むメリット

  • 高い避妊効果が得られる
  • ホルモンバランスが整う
  • 子宮内膜症のリスク減少
  • 子宮体がんのリスク減少
  • 卵巣がんのリスク減少
  • 大腸がんのリスク減少
  • 生理(消退出血)が軽くなる
  • 生理痛、PMSの改善

ピルは、排卵を抑制する効果があります。妊娠・出産を望まないなら排卵を起こす必要はないので、ピルを飲むことのメリットの方が大きいといえるでしょう。

ただしピルの服用は、血栓症のリスクが上昇するデメリットもあります。40歳以上でピルの服用を続けている場合は、医師にしっかり相談してください。

なるべく40歳以前に内服を開始し、45歳には他の治療法に切り替えるなど、内服を終えるようことが理想です。

ピルを飲んでも更年期や閉経に影響はない

ピルを飲んで排卵を長年止めているからといって、更年期や閉経の時期には影響しません。

卵巣には「卵胞」がたくさんあり、その中の1つがホルモンの影響を受けて大きくなって排卵を起こします。しかしピルを飲んでいるとと排卵を抑制する作用があるため、卵胞は発育しません。発育することなく排卵しなかった卵胞は身体に吸収されてしまうのです。

排卵しなくても発育しなかった「卵胞」は吸収されていくので、ピルを内服していて排卵しないからといって、閉経時期が遅くなったりするわけではないのです。

検査結果を必ず聞きに行こう

病院で検査を受けたら、きちんと検査結果を聞きに行きましょう。病院から連絡が来ないからといって、異常なしとは限りません。

「病院から連絡が来ないから大丈夫」は勘違い

「検査を受けたら気が済んだ」「忙しくて結果を聞きに行けない」などの理由で、検査結果を聞きに行かない人もいるのではないでしょうか。

「結果が悪ければ病院から連絡がくるだろう」と思っている人も多いかもしれませんが、それは勘違い。人間ドックは自由診療ですし最初から郵便で送ることが決められていますが、病院で受ける検査は自分で責任を持って聞きに行くものです。

検査結果が悪かったとしても、病院側から患者さんに連絡をする義務はありません。むしろ、個人情報保護の観点から、結果を聞きにくるよう連絡をしたとしても詳しい結果はお伝えできません。今後の精密検査や治療についてなどももちろん電話ではお伝えできません。

検査結果を聞きに来るよう病院側が連絡をすることも、それはあくまでもオプションサービス。医療機関によっては連絡しない場合もあるので、重大な病気に気づけないまま病気が進行してしまうこともあります。

検査した病院に二度と行きたくないときの対処法

「検査した病院に二度と行きたくない」「担当医師に二度と会いたくない」という場合もあるでしょう。

しかし相性の悪い病院や医師でも、検査結果自体が変わることはありません。「結果を聞きに行くだけ」と心に決めて、一時的に我慢して検査結果だけは聞きに行くことをおすすめします。

どうしても嫌なら、別の病院で同じ検査をしてもらうと安心ですね。もう一度初診料や検査費用を支払うことになりますが、それでも行きたくないなら無理をする必要はありません。

とにかく、検査をして聞きに行かないのが最も損をするパターンです。自分の身体に関わる大切な結果なので、一時的に我慢するか、もう一度お金をかけるか、天秤にかけて決めるといいでしょう。

女性ホルモンや生理の変化を感じたら婦人科へ

女性の身体は、女性ホルモンや生理の影響でゆらぎながら変化していきます。

「子宮頸がん」「子宮体がん」など女性特有のリスクもあるので、大人になったら婦人科と定期的にお付き合いしていくことが大切です。ホルモン補充療法やピルを上手に使えば、将来のさまざまな病気リスクを減少させられます。

生理不順や不正出血、更年期障害の症状など、ちょっとした不調でも婦人科に相談してみてくださいね。重大な病気の初期症状の可能性もあるので、我慢せずにきちんと治療を受けましょう。

この記事でわかったこと

40歳以上になったら「子宮体がん」リスクに注意
閉経が早すぎるときは女性ホルモンを補充したほうがいい
妊娠・出産を望まないうちはピル服用のメリットが多い

最終更新日:2022.02.19

この記事の監修者

宮本 亜希子先生

・東京美容外科 婦人科医
・日本産婦人科学会 認定専門医
・日本女性心身医学会
・日本生殖医学会
・PILLクリニック新宿(2022年4月開院予定)院長

記事を見る→

関連記事
新着記事