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早起きできる朝食とは?オトナ女子が取り入れたい「時間栄養学」と「時間運動学」

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なんとなくカラダの不調が続いてしまうと、かえって栄養バランスまで考えた食事が面倒になったり、さらに身体を動かすことも減って運動不足になり、気づけば徐々に気力もダウン気味。「これは女性ホルモンの影響?」「もしかして更年期かしら?」なんて、考えちゃうのがオトナ女子のあるあるです。

そんなカラダの不調やダルさは、誰にでも有るもの。できるだけ早めに回復するために、より効率よく身体を整える方法を知ることが大切です!

そこで今回は、早稲田大学の柴田重信教授に「オトナ女子が取り入れたい時間運動学」というテーマで、身体の整え方を教えていただきました。重要なポイントは「朝食」ですよ。

この記事でわかること

体内時計を整えるのは和食?洋食?シリアル?
オトナ女子が取り入れたい「時間運動学」とは?
プロテインを摂るなら運動前?運動後?

朝食のメニューによって体内時計が変わる?

体内時計は様々な不調の原因になることが数々の研究でわかってきました。ダルさを軽減させるためにも、1日の体内時計をコントロールすることが大事です。

「早寝早起き」「朝日を浴びる」など……体内時計を整えるために取り組んでいる方も多いのではないでしょうか?

筋力UP や睡眠に影響する 時間栄養学とは?食事が体内時計に影 響するメカニズムと朝食の重要性

実は「時間栄養学」の研究によって、朝食のメニューによっても体内時計に影響が変わることが分かってきました。体内時計の乱れを感じている方は、ぜひ今日から朝に食べる内容を変えてみてください!

早寝早起きが得意な人は「和食」を食べていた

柴田教授のチームは、朝食のメニューによって体内時計が変化するのか調査しました。

▼調査した朝食のメニュー

  • 和食
  • 洋食
  • 和洋食(和食と洋食を交互に食べる)
  • シリアル
  • 欠食(食べない)

このうち、最も早寝早起きだったのは朝食に「和食」を食べている方だったそうです。

「和食」は作るのに手間暇がかかるので、朝食を作るために早起きをしているのかもしれません。逆に、早起きが得意だから「和食」を作る余裕があるとも考えられますよね。

しかしこの結果は、一般的に朝食をつくる女性だけのものではありませんでした。デイワーカーの男性や、小学校低学年の子どもたちに対する調査でも同様に和食を食べている人が早寝早起きをしている結果となったのです。

つまり、家族の体内時計はお母さんの体内時計に影響されていると考えられます。お母さんの体内時計が夜型だと朝食にシリアルを出す家庭が多く、家族も夜型になる傾向が見られました。

和食には体内時計を整える栄養が豊富

柴田教授のチームは、20〜70代の女性約1万人の「朝食の内容と栄養バランス」を調査しました。

その結果、朝からもっともバランスよく栄養を補給できているのは和食だったそうです。食べる量が多く、炭水化物やタンパク質をしっかり摂れていました。

末梢の体内時計を調整するためには、炭水化物やタンパク質の摂取が重要です。また、納豆に含まれているビタミンKも体内時計を整える効果が期待できます。

この調査から、体内時計を整えるためには和食がよいと考えられます。

逆に、バランスは良かったのですが絶対量が少なめだったのがシリアルです。規定量を食べればシリアルでも栄養バランスは整うのですが、規定よりも控えめに食べている方が多く、全体として十分な栄養が摂れない傾向にありました。

栄養補助のプロテインを追加するのもあり

体内時計を整えるためにも、筋肉を維持するためにも、朝からタンパク質をしっかりと摂ることが大切です。

和食なら大豆、魚、肉、乳製品など……さまざまな食材からタンパク質を食べられます。大豆なら食物繊維やイソフラボン、魚ならDHA・EPAなど、タンパク質だけでなくその他の重要な栄養素も取り入れられるんです。

しかし、朝からしっかりタンパク質を食べるのが苦手という方も多いのではないでしょうか?

そんなときは、より手軽にタンパク質を取れる「プロテインドリンク」「プロテインバー」を取り入れてみてください。「プロテイン」とは英語でタンパク質という意味なので、より手軽に必要な栄養を補えます。

ただし栄養素の多様性を考えると、やはりタンパク質は食材から取り入れるのが理想です。「プロテイン」は、どうしてもタンパク質が少なくなってしまうときの栄養補助として使うとよいでしょう。

オトナ女子が取り入れたい「時間運動学」

柴田教授は、運動と時間(体内時計)の相関性も研究されています。

運動するタイミングによって、得られる効果が変わるということです。ここでは、オトナ女子世代が取り入れたい「時間運動学」について教えていただきました。

運動する時間は夕方がベスト

運動をする時間帯は、夕方がおすすめです。

夕方の運動は、血糖コントロールや血圧によい影響をもたらします。朝よりも夕方の方が代謝がよいので、夕方の運動は肥満予防・改善にも効果的といえるでしょう。

また、夕方の方が運動のパフォーマンスを発揮しやすく、いい成績を出せるようです。これは夕方の方が体温が高かったり、脳からのシナプスの伝わり方がいいからだと考えられています。

夕方の運動が効果的なのは、ネズミとヒトの実験で結果が出ています。とくに、夕方の運動は筋肉の合成系に作用するそうです。

筋肉の維持には朝の運動も効果的

運動する時間帯は夕方がおすすめですが、朝の運動が無駄なわけではありません。

論文によっては、朝の運動は筋肉の分解を止める働きがあることもデータとして示されています。

柴田教授は筋肉が萎縮して「サルコペニア状態」になったネズミを使い、リハビリさせる実験を行ったそうです。朝・昼・夕方にリハビリをさせると、もっともリハビリの効果が現れたのは朝でした。

筋肉は「合成系」と「分解系」のバランスによって保たれており、分解に関係する遺伝子は寝ている間に出現しやすくなります。そのため、筋肉が分解に向かっているときよりも、分解しない時間帯の方がリハビリの効果が出るのではないかと解釈されたそうです。

このことから、筋肉の分解を止めるための運動なら朝でもいいかもしれません。ただしネズミのデータのみで、ヒトのデータではないため、現段階では夕方の運動がベストといえるでしょう。

血糖値が気になる方は食後の運動がおすすめ

食後に運動すると、血糖値のピークが少し下がるといわれています。

夕食後はとくに血糖値が上がりやすいため、夕食後に軽い運動をするのも効果的です。そのため、朝食後よりも夕食後に活動量を増やすとよいでしょう。

食後の洗い物や片付けをするだけでも、食後の高血糖を防ぎやすくなります。無理に運動しようとしても続かないので、活動量を増やす気持ちで家事や軽いエクササイズに取り組んでみてください!

プロテインを摂るのは運動前?運動後?

筋肉量維持のために運動をするとき、栄養補助としてプロテインを取り入れるのは効率的です。

しかし「プロテインはいつ飲めばいいの?」「運動前と運動後ではどちらが効率がいいの?」など、プロテイン摂取のタイミングに悩む方も多いのではないでしょうか?

実は、運動の目的に応じて適切なタイミングは異なるようです。ここでは「時間栄養学」に基づいたプロテイン摂取のタイミングを教えていただきました。

有酸素運動で体脂肪を燃やすなら「運動前」

運動して痩せたい場合は、運動前にプロテインを摂取するのがおすすめです。

ただし、食事で十分にタンパク質を摂れている場合、必ずしもプロテインが必要というわけではありません。過剰なプロテイン摂取はエネルギー過多になり、かえって脂肪が増えてしまう場合もあるんです。

前述した通り、タンパク質はできれば食材からバランスよく摂るのが理想。痩せたいときは食事内容を見直し、それでもタンパク質が不足していると感じたときはプロテインで補うようにしてください!

高強度の筋トレで筋肉をつけるなら「運動後」

筋断裂を起こすような高強度のトレーニングを行う場合は、運動後のプロテイン摂取がおすすめです。

ヒトとネズミのデータから、運動後のプロテイン摂取が筋断裂の修復を効率よくサポートすると考えられます。とくに筋肉をしっかりつけてボディメイクのコンテストに出場するような方は、激しいトレーニングのあとにプロテインを飲んでいますよね。

オトナ女子のみなさまの状況で考えると、筋肉に負荷がかかりすぎたときはプロテインを飲むとよいでしょう。登山や水泳などの激しいアクティビティ、掃除や片付けで重いものを持ったときなど……筋肉痛が起こりそうなくらい活動したあとには、プロテインを飲んで筋肉の修復をサポートしてみてください。

時間栄養学では和食がおすすめ!朝はタンパク質の摂取を意識しよう

時間栄養学の視点から考えると、体内時計の調整には朝食に「和食」を摂るのがおすすめです。

「和食」なら体内時計の調整を促す「炭水化物」「タンパク質」がしっかり摂れるので、一日の活動をサポートしてくれます大豆や魚、肉や乳製品など、さまざまな種類のタンパク質とその他の栄養が摂れるのが「和食」の魅力です。

さらに「時間運動学」の視点から考えると、血糖値や血圧が気になるオトナ女子は夕方に運動すると健康を維持しやすくなります

必要に応じてプロテインで栄養を補いながら、体内時計を整えて元気な身体を保ちましょう。

この記事でわかったこと

体内時計を整えるには和食が最もおすすめ
夕方以降の運動で身体を効率よく整えられる
筋断裂の修復をサポートするなら運動後のプロテインが効果的

最終更新日:2022.09.28

この記事の監修者

柴田重信教授

早稲田大学先進理工学部 電気・情報生命工学科 教授

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