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食事時間が取れない忙しい日やシフト勤務でも、体調もよく仕事効率が上がる「分食」とは?

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「決まった時間に食事がとれない」「夜遅い食事が続いて太ってしまった」など……生活リズムがバラバラで、身体の調子を崩していませんか?

子育てや介護、シフト勤務などの影響で、どうしても規則正しい生活ができないという方も多いですよね。食事の時間がバラバラになると体型が崩れるだけでなく、疲れやダルさなどを感じてしまうこともあるでしょう。

そこで今回は、早稲田大学の柴田重信教授に「時間コントロールが難しい方の食事の摂り方」と「シフト勤務の対処法」について教えていただきました。

この記事でわかること

生活リズムがバラバラなときに取り入れたい「分食」とは?
夜勤やシフト勤務の方が体内時計を整える方法
そもそもシフト勤務に向いてるのってどんな人?

生活リズムがバラバラな方に「分食」のすすめ

オトナ世代の不調を改善するためには、規則正しい生活習慣で毎日を過ごすことが理想です。しかし育児や子どもの受験、両親の介護やご自身の残業など……さまざまなイベントが重なって、どうしても生活リズムがバラバラになってしまう時期ですよね。

生活リズムが乱れて夜間にやっと時間が出来たとご飯を食べていると「普段とボリュームは変わりない気がするのに太った!」なんて経験はありませんか?

実は時間栄養学から考えると、忙しい時期でも太りにくく&パフォーマンスUPの食生活のコツがあります。

おすすめしたいのが「分食」という食べ方です。1日の予定を管理して上手に「分食」にす
ることで体内時計が整い、健康的な身体を維持しやすくなります。

「分食」とは1回分の食事を数回に分けて食べること

分食」とは、1食分を分けて食べることです。

「分食」にして食事間隔を短くすることで、血糖スパイク(血糖値が急上昇→急下降すること)を防ぎます。血糖スパイクが出にくくなるので、肥満や血管障害の予防に効果的な食事法です。

1食分をこまめに食べるので、1日あたりの食量が増えるわけではありません。1回あたりの食事量を少なくして、1日の適正量を分割して食べていきます。

「分食」が必要なのは夜ご飯

「分食」がとくに必要なのは夕食です。

一般的な生活をしていると、ほとんどの方は昼食→夕食までの間隔が最も長くなりますよね。食事間隔があけばあくほど血糖スパイクが起こりやすくなるため、肥満や血管障害のリスクが高くなってしまうのです。

また、夜遅い時間に食べれば食べるほど、体内時計はピークの時間を勘違いして「夜型」に向かいます。「夜型」になると心や身体の不調が起こりやすく、仕事や学業のパフォーマンス低下にもつながるため、できるだけ夜型化は避けたいところです。

「分食」にして早めに主食を食べれば、炭水化物が入ってきた時間にインスリンが出て体内時計を調整するため、夜型化するのを防げます。

いつも夕食が21〜22時になってしまう方は、16〜17時ころに「おにぎり」「パン」などの主食を食べておくのがおすすめ。そして帰宅後には、栄養のバランスをとるために副菜を食べるようにしてください。

この方法はご家族にもおすすめです!たとえば塾に行く子どもにも「分食」させるのです。塾に行く前に主食を食べさせて、帰ってきてから副菜を食べさせましょう。

子どもの夜型化を防ぐことで健康を維持でき、朝〜昼のパフォーマンスを上げることで成績の向上につながります

「間食」するなら栄養バランスがよいものを選ぶ

「分食」ではなく、「間食」を上手にとるのもおすすめです。

夕食が19〜20時くらいの方はそれほど遅くないですが、16時前後に小腹が空くこともありますよね。また、夕食後〜寝る前までに小腹が空いてしまうこともあるかもしれません。

そんなときは果物や、食物繊維を含むものを間食するとよいでしょう。食物繊維が入っていると血糖が上がりにくく、血糖スパイクや肥満への影響が少なくなります。

ただし、糖質だけでできた食べ物を間食するのは避けてください。

アメリカで20〜30万人を対象に、死亡率と食べ物の関係を調べた疫学調査があります。その調査結果によると、糖質だけでできたものを間食していた人は癌や心血管障害などの死亡率が上がっていたそうです。

さらに、高血糖の状態で寝ると血糖値がふらつきやすく、睡眠の低下にもつながります。夜食はできるだけ食べないのがベストですが、どうしても夜食を食べたいときは食物繊維を含む「ロカボ」のスイーツなどを上手に活用しましょう。

夜勤(徹夜)・シフト勤務の体内時計の整え方

夜勤や徹夜作業、シフト勤務の方は、どうしても生活リズムがバラバラになってしまいますよね。そこで、時間コントロールが難しい方に向けて「体内時計を整えるコツ」を教えていただきました。

夜勤や徹夜作業のときは普段と生活を変えない

ときどき夜勤がある方や、突発的な徹夜作業のときは、できるだけいつも通りの生活習慣を変えないように過ごすのがベスト。

気合を入れて夕食を食べすぎたり、過度な運動をするのはやめてください。電気もできるだけ薄暗くし、仮眠を取れる状況であれば少しでもいいので寝ましょう。

ときどきの徹夜であれば、体内時計にはそれほど影響しません。

柴田教授の研究チームは、交代勤務の看護師と夜勤のある医師を対象に「体内時計」の調査を行ったそうです。すると医師は体内時計に変化がなく、交代勤務が習慣化している看護師は体内時計が崩れていました。

しかし、夜勤や突発的な徹夜作業でも「たくさん食べる」「走り回る」など極端な行動をすると体内時計が崩れる原因になります。ときどきの徹夜であれば、できるだけ静かに過ごすとよいでしょう。

シフト勤務の人はあえて体内時計を「夜型化」する

2交代制や3交代制のようなシフト勤務の方は、体内時計をコントロールしてみてください。

仕事をする時間に合わせて、体内時計のピークをずらすように行動してみましょう。夜に仕事がある日なら、あえて夜型化するような行動をすることで仕事しやすくなる場合があります。

▼体内時計をズラす行動

  • 夕方以降にカフェインを摂る
  • 夕方以降に過度な運動をする
  • 夕方以降に強い光を浴びる

体内時計の調整はかなり難しいのですが、やってみる価値はあるようです。

ただし、基本的に夜型の体内時計は身体の不調を起こしやすいので要注意。シフト勤務をする方は、うつ病やメタボになりやすいということを覚悟しなければなりません。

シフト勤務に向いているのはこんな人!

体質的な「朝型・昼型・夜型」によって、シフト勤務に向いている場合があります。もともとシフト勤務に向いている方なら、心身への負担が少し軽減するかもしれません。

もともと「夜型」の方はシフト勤務に向いている

体質的に「夜型」の方は、シフト勤務に適正があるかもしれません。

「朝が苦手」「夜の方が集中しやすい」という方なら、夜間の仕事でもそれほどツラさを感じないはずです。体内時計への影響も少なく、シフト勤務に向いていると考えられます。

平日と休日で生活リズムが変わる方もシフト勤務の適正あり

「平日は早寝早起き」「休日は夜型化」など、普段から寝る時間にバラつきがある方も多いのではないでしょうか?

生活リズムがバラバラなのは、基本的には健康によくありません。しかしシフト勤務への適正を考えると、向いている傾向にあります。

予定がないときに夜型化する場合、それが本当の体内時計だと考えられます。平日や予定があるときはニセの体内時計でごまかしていて、無理やり活動しているということです。

そのため仕事をしていても日中はパフォーマンスが悪く、肥満や体調不良に影響します。しかしこのようなタイプは状況によって体内時計を変えられるので、シフトワークに向いているんです。

生活リズムが整っている方はシフト勤務に不向きかも

休日も早寝早起き」「生活のリズムが常に一定」という方は、シフト勤務に向きません。

体質的に無理があるので、シフト勤務をしていると心身ともにツラくなってしまいます。どうしてもシフト勤務の仕事を続けなければならない場合は、無理しないように意識しながら生活してください。

時間コントロールが難しいときは「分食」で対処しよう

忙しくて時間コントロールが難しいときは、食事で体内時計を調整しましょう。

体内時計は、炭水化物を食べたときに分泌される「インスリン」の影響を受けます。夜遅い食事は体内時計の夜型化や血糖スパイクによる肥満などに影響してしまうため、主食だけでも早めの時間帯に食べるようにしてください。

また、夜勤やシフト勤務の方は心と身体への負担が大きくなるので要注意。

とくに体内時計の乱れが習慣化しやすいシフト勤務は、体質によって適正があるので、ツラいと感じている状態が続いているときは、早めに病院で検査をするなどして決して無理をしないようにしましょう。

この記事でわかったこと

夕食の主食を16時前後に分食することで血糖スパイクや夜型化を防げる
たまにある夜勤のときは普段どおりに、シフト勤務の方はあえて夜型化を目指してみる
体質的に夜型タイプや生活リズムがバラバラな方はシフト勤務の適正あり

最終更新日:2022.09.29

この記事の監修者

柴田重信教授

早稲田大学先進理工学部 電気・情報生命工学科 教授

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