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「糖化ストレス」を改善する食事法&運動法で若々しく元気な身体を保とう!

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2024年こそ健康な身体をキープしたい、そうお考えのあなたへ

       

バランスの取れた食生活や適度な運動、質の良い睡眠は、健康な身体や肌を保つために非常に重要です。

しかしながら、忙しい日々の中でどれも完璧にこなすことは難しいはず。そんな時に、考えたいのが、サプリメントで不足している栄養を補うことです。

2024年は健康な身体をキープしたい、そうお考えの方はぜひこの機会に検討してみましょう。

「老化を防いで若々しい見た目を保ちたい!」「元気な身体で長生きしたい!」など……アンチエイジングや健康長寿を実現して、幸せな毎日を過ごしたいですよね。

実は、生命科学におけるアンチエイジングの実現には「糖化ストレス」の改善が重要なポイントと考えられています。「糖化ストレス」をケアすることで老化を抑えると、理想的な体型の維持や健康寿命の延長を叶えやすくなるのです。

そこで今回は、同志社大学生命医科学部の米井嘉一教授に「糖化ストレスを改善する食事法&運動法」について教えていただきました。ツラい糖質制限やキツい運動なしで実践できる方法なので、ぜひ最後までチェックしてみてください!

この記事でわかること

糖化ストレスを改善する食事法
糖化ストレスを改善する運動法
糖化ストレスに強い体脂肪率

「糖化ストレス」を改善する食事法

こんがり焼けて香ばしい食べ物には「AGEs(終末糖化産物)」が含まれています。

さらに、糖質の摂りすぎも身体が糖化する原因です。「糖化ストレス」が強くなると老化したり、病気になったり、身体にとってさまざまなデメリットが起こりやすくなります。

しかし糖化したおいしい食べ物や甘いもの、主食を減らすのって難しいですよね。そこで、誰でも簡単に実践しやすい「糖化ストレスを改善する食事法」について米井先生に解説していただきました。

老化を加速させる「糖化ストレス」って?生命科学に基づく老化メカニズムとは

タンパク質:脂質:炭水化物=2:2:6のバランスが基本

タンパク質・脂質・炭水化物のバランスのことを「PFCバランス」といいます。

▼理想的なPFCバランス

タンパク質:脂質:炭水化物=2:2:6

「糖化ストレス」を軽減するには、適正なカロリーの中でPFCバランスの割合を整えることが大切です。「ご飯ばかり」「肉ばかり」「野菜ばかり」ではなく、バランスよく食べることを意識しましょう。

食物繊維から食べると食後高血糖を防げる

健康に関心が高い方なら「ベジタブルファースト」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?

食事のときは、食物繊維を先に食べることで血糖値の上昇が緩やかになります。サラダや海藻、果物など、食物繊維の種類はなんでも大丈夫です。

サラダを食べる時は、オイル&ビネガー系のドレッシングをかけましょう。油とお酢も血糖値を上げにくくする作用があるので、ドレッシングがさらに「糖化ストレス」をケアしてくれます。

ドレッシングはオリーブオイルと天然塩、お好みのビネガーとスパイスを混ぜて作るのがおすすめです。市販のノンオイルドレッシングには血糖値が上がりやすい甘味料や食品添加物が含まれている商品もあるので、できれば手作りのドレッシングを使いましょう。

朝昼晩の3食しっかり食べよう

食事の頻度は、朝昼晩の3食をしっかり食べるのが基本です。

とくに朝食は非常に重要な働きがあるので、食事を抜かないようにしてください。

朝食を英語で表記すると「breakfast」で、分解すると「break-fast」になります。つまり「fast=飢餓状態」を「break=壊す」のが朝食の役割です。

朝食を食べると体内時計のリセットが起こり、1日24時間のリズムに調節されます。体内時計が整うと睡眠の質がよくなり、血糖値が上がりにくくなるので「糖化ストレス」の改善に役立つのです。

また、朝食を抜いて昼食を食べると、昼食のときに血糖が急上昇しやすくなります。朝食を抜くと「肥満」「脳血栓」「高血圧」なども起こしやすいといわれているので、若々しく健康的な身体を保つためにも朝食はしっかり食べましょう。

夕食は早めに済ませる

夕食は早めに、少なくとも就寝2時間前までに済ませるとよいでしょう。

同じカロリーの食事でも、夜遅い時間に食べる方が「食後高血糖(血糖スパイク)」が起こりやすくなります。

例えばお相撲さんは、夜寝る直前に食事を摂るそうです。お相撲さんは身体を大きくするのが仕事ですが、普通の人が同じような生活をしたら、ただ不健康に太ってしまいます。

「糖化ストレス」を改善して若々しい身体を保ちたいと考えているなら、できるだけ早い時間の夕食を心がけましょう。夜中や寝ている間は消化器官を休めて、朝起きてからしっかりと朝食を摂るようにしてください。

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お腹が空いてから食べる

胃の中が空っぽになって空腹感を感じたら、次の食事を食べるタイミングです。

PFCバランスが整った食事をよく噛んで食べると、次の食事まで空腹感は感じないはずです。間食をしないで過ごせば丁度いい時間にお腹がすいて、次の食事を摂るタイミングが訪れます。

もし「朝食を食べたのに10時頃になるとおやつを食べたくなる」「ランチを食べたのに15時頃に小腹が空く」と感じているなら、あなたは「食後高血糖(血糖スパイク)」を起こしているかもしれません。

身体が欲するままに甘いものやジャンクフードを食べると、また血糖値の乱高下が起こります。このとき「AGEs(終末糖化産物)」を多く産生するので、身体はさらに糖化に向かってしまうのです。

「糖化ストレス」をケアするためには、やはり1日3食をバランスよく食べるのがベスト。おやつが習慣化している方は、食事内容やタイミングを見直してみるとよいでしょう。

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「糖化ストレス」を改善する運動法

「糖化ストレス」を回復させるためには、日常に運動を取り入れるのも効果的な方法です。

運動をしないで日常生活を過ごしていると、私たちの筋肉量は30歳以降から年間1%ずつ減っていきます。さらに65歳を過ぎると、4ヶ月で1%ずつ筋肉が減るといわれているのです。

つまり、日頃から意識して運動を取り入れていかないと、筋肉はどんどん減っていく一方ということ。運動が苦手な方も少しでいいので身体を動かし、筋肉を維持しながら「糖化ストレス」に負けない身体を保ちましょう。

米井先生おすすめのエクササイズは「スクワット」

人間にとって、最も効率がよいトレーニングは「スクワット」です。

太ももにある大腿四頭筋は、人間にとって最も大きい筋肉です。つまり、太ももを鍛えることで効率よく全身の筋肉量アップにつながります。

「スクワット」というとキツいトレーニングをイメージされるかもしれませんが、深くしゃがむ「フルスクワット」をいきなり行う必要はありません。運動不足の方なら、まずは椅子から立ったり座ったりを繰り返す、簡易的な「ハーフスクワット」から始めてみてください。

途中で足がツラくなってきたら、座って休んでも大丈夫です。「ハーフスクワット」が1セット20回できるようになったら回数を増やしたり、少し負荷を上げたりして、運動強度を高めましょう。

オフィスで働いている方なら、休憩時間に少し立ったり座ったりを繰り返すのがおすすめです。主婦の方なら料理の合間に、キッチンのシンクに捕まって立ったり座ったりするのを10〜20回繰り返すだけでも筋肉はしっかり鍛えられます。

手元の細かい作業は脳を活性化させて認知症を防ぐ

手元の細かい作業は脳を活性化させるので、認知症の予防に繋がります。

スクワットやウォーキングなどの全身運動と、細かい手作業の組み合わせが効果的です。高齢者施設ではゲームや麻雀、楽器演奏や絵を描くなどのレクリエーションも推奨されています。

何もしたくないときは「伸び」だけでもしよう

「運動が苦手」「疲れて何もしたくない」という方は、伸びだけでもいいので行ってみてください。

身体がかたくてストレッチが苦手な方でも、身体を上に伸ばすだけならできるはず。運動したくないならせめて1日に何度も伸びをして、めぐりのよい状態を保ちましょう。

安静は老化を加速させる!疲れているときも身体を動かそう

アンチエイジングや老化予防において、最もよくないのは「安静」です。

身体を動かさないでじっとしているのは、自分自身で老化のスイッチを入れているようなもの。休みの日だからといって、一日中ソファに座ってお菓子を食べたり、ビールを飲んで煙草を吸ったりするような生活を続けていると「糖化ストレス」が強くなって老化が加速します。

ウィークデイに働いて疲れたら休養は必要ですが、昼間から安静にしているのはやめましょう。良質な睡眠や適度な休養を取ったら、休日もしっかり身体を動かすように意識してみてください。

鍛えたい筋肉は男女で異なる

運動で「糖化ストレスの改善」や健康長寿をめざすとき、鍛えたい筋肉は男女で異なります。

男性は腹筋・背筋が衰えると老化が加速しやすい傾向にある

90〜100歳まで元気に生きた方の身体を調べると、男性は腹筋・背筋がしっかりしていました。

なぜかというと、腹筋・背筋が衰えると寝たきりになりやすいからです。男性は寝たきりのストレスに弱いので、寝たきりになってからあっという間に命を落とす傾向にあります。

男性は寝たきりにならないように、早いうちから腹筋・背筋を重点的に鍛えておくとよいでしょう。

女性はヒールで若返る!?ふくらはぎの筋力維持が長生きにつながる

90〜100歳まで元気に生きた女性は、ふくらはぎの筋肉が丈夫でした。

つまり、女性の弱点はふくらはぎということです。ふくらはぎを鍛えることで、アンチエイジングや健康長寿を実現しやすくなります。

ふくらはぎを鍛える方法として女性におすすめなのが「ヒール」を履き続けること。「ヒール」を履くことで姿勢がよくなり、連動してさまざまな筋肉が鍛えられます。

歩くことに意識が向くので、脳の活性化にもつながって認知症予防の効果も期待できるようです。女性は短時間でもいいので、無理のない範囲で「ヒール」にチャレンジしてみましょう。

「糖化ストレス」に強い体脂肪率とは?

「糖化ストレス」を改善するといっても、糖質制限をして痩せればいいというわけではありません。

体脂肪はよくないものと思われがちですが、実は体脂肪自体が老化に抗う働きも持っています。糖質もバランスよく楽しみながら、適度に脂肪を残した身体をめざしましょう。

体脂肪は適度にあったほうがいい!

体脂肪は、もともと人間の味方のような役割を持っています。

特に皮下脂肪は、人間の身体を守るためにとても重要なものです。

▼体脂肪の役割

  • 寒さから身体を守る
  • エネルギーを蓄える
  • 座ったときのクッション
  • がん細胞と戦う物質を分泌する
  • タンパク質や遺伝子を酸化から守る
  • 出血したとき血液を止める

例えば山で遭難したときは、皮下脂肪がある人のほうが有利です。お尻に皮下脂肪のクッションがなければ、私たちは10分も座っていられません。

さらに体脂肪はさまざまな物質を分泌して身体を病気から守ります。抗酸化作用もあり、脂肪自体が参加することで大事なタンパク質や遺伝子を酸化から守っているのです。

痩せすぎNG!体脂肪18%以下の女性は要注意

10〜20代の女性は、アイドルやインフルエンサーの影響で痩せすぎの傾向にあるようです。

体脂肪が少ないことを自慢している有名人も多いですが、憧れるからといって「食べないダイエット」をするのはやめましょう。

体脂肪は、満腹中枢を刺激する「レプチン」というホルモンの分泌を促します。この「レプチン」は、卵巣や子宮といった女性の器官を成熟させる作用があるのです。

しかしやみくもに「食べないダイエット」をしてしまうと、大事な「レプチン」が分泌されないので成熟しません。生理不順になったり、生理が止まったりして、将来は妊娠しづらい体になってしまいます。

女性なら、体脂肪18%〜29%の間を維持するのがベストです。成長期の若い女性はもちろん、ホルモンバランスの変動が起こりやすいオトナの女性も適切な体脂肪を維持するように心がけてください。

体脂肪30%以上も病気リスクが高まる

痩せすぎはよくないのですが、体脂肪が30%を超えていくと肥満です。

体脂肪が30%以上になると「インスリン」が効きにくくなり、血糖の急上昇や糖化が起こりやすくなります。ホルモンバランスが狂って、血栓ができやすくなるのも肥満によるリスクの1つです。

さらに怖いのが、脂肪組織は自分の仲間を増やしたがること。体脂肪がつけばつくほど、脂肪は「もっと食べなさい」「運動するな」という命令を出して、体脂肪を増やすように働きかけます。

「食べるのをやめられない」「運動したくない」と感じるのはあなたの医師が弱いからではなく、脂肪細胞からの司令なのです。

もし体脂肪率が30%を超えてしまった場合は、食事法や運動法を実践して体脂肪を減らしましょう。精神的なストレスも「糖化ストレス」が起こりやすくなるので、無理のない範囲で生活習慣を改善してみてください。

無理のない食事法・運動法で「糖化ストレス」の改善して若返ろう

「糖化ストレス」の改善のために、キツい糖質制限や激しいトレーニングは必要ありません。

基本的な生活習慣の見直しやちょっとした活動量アップだけでも、継続することで少しずつ「糖化ストレス」は改善されていきます。今回お伝えした食事法や運動法を無理のない範囲でチャレンジして、健康的な若々しい身体を取り戻しましょう。

女性は痩せすぎの体型に憧れる傾向にあるので、体脂肪の減らしすぎには注意してください。適度の食事を楽しみながら、体脂肪18〜29%の体型を維持して「糖化ストレス」に強い身体を作りましょう。

この記事でわかったこと

PFCバランスや食べる順番、食べる時間を意識しよう
最もおすすめの運動はスクワット、運動したくないときは手作業や伸びをしよう
痩せすぎ注意!女性は体脂肪率18〜29%を保とう

この記事を動画で見たい方はこちら

最終更新日:2022.11.17

2024年こそ健康な身体をキープしたい、そうお考えのあなたへ

バランスの取れた食生活や適度な運動、質の良い睡眠は、健康な身体や肌を保つために非常に重要です。

しかしながら、忙しい日々の中でどれも完璧にこなすことは難しいはず。そんな時に、考えたいのが、サプリメントで不足している栄養を補うことです。

2024年は健康な身体をキープしたい、そうお考えの方はぜひこの機会に検討してみましょう。

この記事の監修者

米井 嘉一

・同志社大学生命医科学部 アンチエイジングリサーチセンター教授
・同大学大学院生命医科学研究科教授
・糖化ストレス研究会 理事長
・公益財団法人医食同源生薬研究財団 理事長
・日本抗加齢医学会 理事
・同大学大学院生命医科学研究科教授
・日本人間ドック学会評議員

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