アトピー性皮膚炎とプラセンタの摂取方法や注意点を解説

肌が痒くてかいている女性

アレルギー疾患の中には皮膚に現れるものもあります。それがアトピー性皮膚炎です。アトピー性皮膚炎は子供から大人まで幅広い世代で見られるアレルギー疾患で、患者数は国民のおよそ20%と言われています。またアトピー性皮膚炎はアレルギー反応以外にも、肌が弱い人が発症しやすい皮膚炎です。
アトピー性皮膚炎が重症化してしまうと炎症の跡が残ってしまったり、炎症を繰り返してしまうことがあります。肌が気になる人にとっては悩ましい症状です。

健康維持に活用できるアイテムに「プラセンタ」というものがあります。今回はアトピー性皮膚炎とはどんな病気なのか、またプラセンタがどう関わってくるのかを解説していきます。

アトピー性皮膚炎とはどんな病気か

体の中には免疫システムがある

抗原抗体反応の仕組み

まず体の中に入り込んでしまった細菌やウイルス、カビといった異物は体に害のある、「抗原」という物質として体に認識されます。すると抗原を撃退するために「抗体」という物質が作り出されます。この抗体が抗原と結びつくと、体の外へ排出されます。この一連の免疫システムを抗原抗体反応と言います。
しかし、ダニや埃といったアレルギー反応を引き起こしてしまう抗原が、体の中に入り込んでしまうと、抗原抗体反応が過剰に働き、正常な細胞までもが抗体の攻撃を受けてしまいます。これによってアレルギー疾患が発症します。アレルギー疾患にはアトピー性皮膚炎の他にも花粉症や気管支喘息などがあります。

アトピー性皮膚炎の症状

アトピー性皮膚炎の症状には湿疹とかゆみが挙げられます。赤い湿疹が現れ、肌がカサカサしてしまう、肌がごわつく、といった異常が見られます。また患部には強いかゆみを伴っています。この部分を引っ掻いてしまうと液体が出てきてしまうので注意しましょう。
アトピー性皮膚炎は主に、顔や首回り、腕、太ももの付け根、膝に症状が現れますが、個人差があり、年齢によっても症状が現れる場所が変わってきます。
湿疹やそれに伴うかゆみの症状が6ヶ月ほど続くと慢性化していると診断されます。また、慢性化していなくてもアトピー性皮膚炎は、治癒と再発を繰り返すのでとてもやっかいな病気です。

プラセンタとはどのようなものか

プラセンタは英語では「placenta」と表記します。「placenta」は「胎盤」という意味であり、プラセンタは文字通り胎盤を元にして作られています。
胎盤とは胎内で胎児を育てるために不可欠な哺乳類動物特有の組織です。母体の子宮の中に作られ出産が終わると体外へ排出されます。
胎児を育てるための組織である胎盤にはたくさんの栄養素が含まれています。そのため、プラセンタには、たくさんの栄養素が含まれています。そのため、プラセンタでは美容や健康維持に必要な栄養を補うことができます。

プラセンタの種類

動物性プラセンタ

哺乳類動物の胎盤から作られるプラセンタは「動物性プラセンタ」と言われています。しかし、どの動物の胎盤を使うかによって、プラセンタの種類は変わってきます。

豚由来のプラセンタ

最も多くプラセンタとして市場に出回っているのが、豚の胎盤を使った豚由来のプラセンタです。豚の出産は年に2回行われ、1回の出産で生まれる子供の数も多いので、他の動物よりも多くプラセンタを抽出することができます。豚由来のプラセンタは製品数が多い分、品質に注意して使うようにしましょう。品質チェックの基準としては、安全な豚を示す「SPF豚」や高い品質を示す「JHFAマーク」という2つを基準とにするのがオススメです。

馬由来のプラセンタ

豚由来のプラセンタよりも希少な扱いになっているのが、馬由来のプラセンタです。馬の出産は1年に1回なので豚よりも抽出できる胎盤の量が少なくなっています。また使われている馬にも基準があります。馬由来のプラセンタに使われている馬は、血統管理がしっかり行われているサラブレッドの馬です。その上、品質管理や栄養管理も行き届いているので、豚由来のプラセンタに比べると費用は高めです。
商品によってプラセンタの成分量が少なくても「馬由来のプラセンタを使っている」というように売り出されているものもあります。プラセンタの効果をしっかり得るためには成分表示に注意して選びましょう。

ヒト由来のプラセンタ

ヒト由来のプラセンタは、人の胎盤から作られているため体にも馴染みやすいので、効果が出やすいという特徴があります。ただし、ヒト由来のプラセンタは医薬品として指定されているので、使用する際は医療機関を受診する必要があります。

動物性以外のプラセンタ

動物の胎盤を使ったプラセンタ以外にも、胎盤と似た働きをする魚や植物の組織を使ったプラセンタもあります。魚の卵巣膜を使用して作られた物が「海洋性プラセンタ」、植物の胎座を使って作られたのが「植物性プラセンタ」と呼ばれています。
これらは動物性プラセンタとはまた違った成分が含まれています。

アトピー性皮膚炎とプラセンタ

すべすべの肌に嬉しくなっている女性

重症化すると皮膚に炎症の跡が残ってしまいコンプレックスにもなりがちなアトピー性皮膚炎ですが、なぜプラセンタが話題となっているのでしょうか。プラセンタの働きについて紹介します。

プラセンタですこやかな肌を保つ

プラセンタに含まれる成分が健康的な肌の土台作りをサポートします。そのため、肌荒れを防ぎ、すこやかな肌を保つと期待されてます。

保湿を促す働きがある

アトピー性皮膚炎には、「肌がごわつく」「かさついてかゆい」という症状があります。これらの症状はアトピー性皮膚炎によって肌が乾燥し炎症のダメージを受けやすくなっていることで現れます。そのため、アトピー性皮膚炎を持っている人は保湿が重要になります。
プラセンタには肌の保湿を促す働きがあります。そのため、乾燥に負けないしっとりとした潤いがある肌をキープすることができるようになります。

アトピー性皮膚炎持ちの人がプラセンタを使う際の注意点

アトピー性皮膚炎を持っている人がプラセンタを使用する場合には医師に相談してから取り入れていくのが良いでしょう。
また、主にヒト由来のプラセンタを注射したことによってアレルギーが悪化してしまう、危険な症状が出てしまう人もいるので、プラセンタが自分の体質に合うかどうかきちんと確かめてから使用しましょう。
さらに、プラセンタ注射を行うと献血ができなくなるというデメリットがあります。

まとめ

アトピー性皮膚炎はアレルギー反応によって引き起こされ、強いかゆみや、肌のカサつきやごわつき、赤い湿疹が現れ、ひどい場合には炎症が後となって残ってしまいます。
また、繰り返し症状が現れる、慢性化しやすいなどの特徴があり、肌を気にする人にとってアトピー性皮膚炎はとても厄介です。

プラセンタには、動物性プラセンタと動物性以外のプラセンタがあります。
動物性プラセンタは動物の胎盤から作られており、ヒト由来のプラセンタ、馬由来のプラセンタ、豚由来のプラセンタがあります。動物性以外のプラセンタには「海洋性プラセンタ」「植物性プラセンタ」が挙げられます。プラセンタには保湿を促す働きやプラセンタですこやかな肌を保つ働きがあると考えられています。
健康維持のアイテムとして活用できるプラセンタは、アトピー性皮膚炎対策もサポートするのではないかと期待されています。
プラセンタに興味がある方は注意事項を守ってプラセンタを取り入れてみてください。